ペガスス座 Pegasus  見やすい季節 秋



 撮影日:2012年10月15日 21h03m52s 

 赤道義:ビクセンGPD

 カメラ:キャノン 5D-MarkU(ISO800)

 レンズ:ニコン28mmF1.4(絞り1.4)

 フィルター:なし

 露出:5分×6枚
 総露出:30分

 撮影地:奈良県大塔町龍神天体観測所第3観測所

 ペガスス座の星座絵

 ステラナビゲータVer.10/(株)アストロアーツ
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 ペガスス座の星座境界線+明るい星雲星団

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 ペガスス座とアンドロメダ座の星座絵

 秋の四辺形(ペガススの四辺形)は、ペガスス座

 の3つの星とアンドロメダ座の1つの星を結んで

 四辺形ができています


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  M15
 
 撮影日:年月日 hms 

 望遠鏡:

 カメラ:ニコンF3

 フィルム:

 露出:

 撮影地:
   NGC7331

 撮影日:2011年05月06日 03h32m46s 

 望遠鏡:セレストロン C-14EXPT(レデューサー使用 fl=2470mm)

 カメラ:SBIG ST-10XME

 フィルター:ASTRODON E-Series L

 露出:L:5分X3枚

 総露出:15分

 撮影地:奈良県五條市大塔町龍神天体観測所

  ペガスス座の見つけ方

  ペガスス座は

 ぜひのよく晴れた夜に探してみてください。


  ペガスス座の神話(諸説あり)

   ペルセウスの誕生神話から

 ギリシャのペロポネソス半島アルゴス国のアクリシオス王と、テスピアイ地方ヘリコン山のアガニッペというニンフとの間

 にはダナエという美しい娘がおりました。しかし、王には息子がいなかったので、息子を得るために神託を求めました。す

 ると、「汝には息子は生まれないが、孫に男の子が生まれる。その孫に汝は殺されるであろう」ということでした。

 驚いた王は、娘ダナエを青銅でできた地下室に閉じ込めて、男が近づかないように見張らせた。しかし、余りにも美しいダ

 ナエをゼウスが放っておく訳がありません。ゼウスは黄金の雨になり、地下室に侵入してダナエと交わり、ダナエは身ごも

 りました。やがて、生まれてきたのがペルセウスです。

 王は、孫に男の子が生まれてしまったので、殺そうと思いましたが殺せず、娘ダナエと共に木箱に入れて、海へ流しました。

 木箱がアテナの南、エーゲ海にあるセリフォス島の近くで漂流しているところを、漁師のディクティスが見つけ、網で引っ

 張り引き上げた。木箱を開けると中にはダナエとペルセウスの母子が入っていました。驚きましたが、2人を家に連れて帰

 って保護し、母子は幸せに暮らすことができました。

 しかし、ペルセウスが成長してきたとき、ディクティスの兄でセリフォス島の領主であるポリュデクテスが、ダナエを我が

 物にしようと思い、邪魔な息子を遠ざけるため、ペルセウスに怪物メデューサを退治してくるように命令しました。

 メデューサとは、大地母神ガイアとガイアの娘の海神ポントスの子供で、ポルキュスとケトとの兄妹間に生まれた娘たちで、

 ゴルゴン三姉妹と呼ばれ、ステンノ、エウリュアレの末っ子になり、魔女グライアイ三姉妹も妹になります。

 メデューサは、絶世の美貌と称賛される美しい髪の毛を持つ美人でした。メデューサは海神ポセイドンの愛人で、ポセイド

 ンとアテナの神殿で交じっているとき、私の髪はアテナよりも美しいと言ってしまいました。怒ったアテナは、メデューサ

 の美貌を醜い姿(美しい髪の毛を無数の毒蛇に、歯は猪の歯、青銅の手、下半身が蛇(馬との説も)、有翼)に変えてしま

 いました。これに抗議した姉たちも同じ姿に変えられました。メデューサの目は宝石のように光輝いていましたが、その目

 を見たものは石になってしまいました(本来は石ではなく、恐怖の余り動けなくなることだったそうです)。そして、メデ

 ューサは洞窟に住み、通りかかる人々を石に変えていました。

 ペルセウスがメデューサを退治しようとしても、石に変えてしまう怪物を倒せるはずがありません。そこで、怒りが収まら

 ないアテナは、ペルセウスに助言と大神ゼウスが鍛冶神ヘパイストスに作らせた最強の楯「アイギス」(イージス)を授かっ

 ていましたので、この楯を貸しました。助言に従い、ヘルメスからは鳥よりも速く空を移動できる羽のある黄金のサンダル

 「タラリア」と、鍛冶神ヘパイストスが作った不死を断ち切るハルパーという鎌のような剣を、アトラスの娘ヘスペリデス

 の果樹園へ行き、姿を消せるという冥王ハデスの兜と袋を借りることができました。

 しかし、ペルセウスはメデューサの居場所が分かりませんでした。メデューサの妹達になる魔女グライアイ三姉妹(パムプ

 レード、エニュオ、デイノ)がオケアノスの西の果ての入り口近くの岩場に住んでいたので、ペルセウスはグライアイが居

 場所を知っているだろうと思い、グライアイの元へ行きました。グライアイ三姉妹は醜い姿をした灰色の老婆で、3人で1

 つの目と歯を共有していました。ペルセウスがメデューサの居場所を聞いても教えてくれません。ペルセウスは隙を見て、

 目玉を奪いました。そして握り潰されたくなかったら、居場所を言えと威しました。渋々居場所を教えたのですが、ペルセ

 ウスはメデューサ退治の邪魔をされたくないので、その目玉をトリトニス湖に投げ込みました。

 ペルセウスは、メデューサの洞窟までヘルメスのサンダルのお陰で、凄いスピードで向かうことができました。ペルセウス

 は、メデューサの洞窟に着きました。しかし、直接見てしまうと石になるので、鏡のようなアイギスの楯を使って、洞窟内

 を探しました。メデューサを見つけると、姿が見えなくなるハデスの兜を被って、そっと近づいていきました。そして、隙

 をみてメデューサの首を切り落としました。すると、ポセイドンの子供を身ごもっていたので、メデューサの血の中からは

 天馬ペーガソス(ペガサス)と怪物クリュサオル(黄金の剣をつ者)が生まれてきました。(クリュサオルの子供は、ヘル

 クレスの12の功業、10番目で殺されます。)

 アテナに献上するために、メデューサの首の右と左の血管から滴る血液をそれぞれ瓶に詰めた。右の血液は、死者を蘇らせ

 る力があり、左の血液は人を殺す力がありました。

 ペルセウスは、メデューサの首を袋に入れて、アテナのところへと向かいました。映画などでは、天馬ペガサスに乗ってと

 いうイメージですが、ヘルメスのサンダルで帰ったと言われています。帰る途中で滴り落ちる血液が海に落ちると赤い珊瑚

 に、砂漠に落ちるとサソリとなったそうです。そして、アンドロメダ姫との出会いとなるエイオピア王家の神話に繋がりま

 す。



  エイオピア王家に伝わる壮大な物語です。

 エチオピア(現在のアフリカ)にケフェウス王とカシオペヤ王妃がおりました。2人の間にはアンドロメダ姫というそれは

 美しいお姫様がいました。カシオペヤ王妃は自慢好きで、私の美しさは国の誰より、世界の誰より美しいと言いふらしてい

 ました。

 その自慢はとどまらず、女神や海のニュムペー(精霊)よりも美しいと言ってしまいました。それを聞いた海王神ポセイド

 ンが怒り、エチオピアの海岸にお化けくじら(カイトス)を送り込みました。カイトスは山のような身体に犬の頭を持ち、

 下半身は魚、おひれは2つある怪獣です。

 カイトスが海で暴れているので、町には津波がたくさん押し寄せ、町には大きな被害がでて国民は大混乱です。

 困り果てたケフェウス王は神託を求めると、海神ポセイドンが怒っていて、アンドロメダ姫をカイトスの生け贄にするしか

 神の怒りを鎮められないといわれました。

 ケフェウス王は町の被害を見て決断します。泣く泣くアンドロメダ姫を海岸の岩場に鎖でつなぎました。

 すると、暴れまわっていたカイトスが、アンドロメダ姫の方に近づいてきました。大きな口をあけて今にもアンドロメダ姫

 を食べようとしているときに、たまたまメデューサ退治の帰りに通りかかったペルセウス(映画などでは天馬ペガサスにま

 たがった勇者ペルセウス)が海の異変に気が付きます。

 慌ててアンドロメダ姫を助けに行きますが、カイトスの皮膚が硬くて剣が刺さりません。

 ペルセウスはカイトスと戦いますが、かなり苦戦していました。とそのときカイトスの隙をみて、退治したメデューサの首

 を袋から出して、カイトスの顔の方に向けました。メデューサの目を見たものは、その恐ろしさのあまり石になってしまう

 のです。カイトスもまた巨大な岩になってしまいました。カイトスを退治したペルセウスはアンドロメダ姫を救い出し、2

 人は婚約をして、ペルセウスはセリフォス島へ向かいました。島ではダナエの身の危険を避けるためにディクティスが神殿

 に逃がしていたのですが、兄ポリュデクテスに包囲されていました。そこへ、ペルセウスが戻って来ました。ポリュデクテ

 スに約束のメデューサの首を袋から出して見せました。ポリュデクテスはメデューサの首を見てしまい、石になってしまい

 ました。そして、次の領主になるようにディクティスに言いました。

 ペルセウスはアテナの元へ行き、メデューサの首と血液の入った瓶とアイギスの楯を献上しました。アテナはそのメデュー

 サの首を楯の真ん中に埋め込み、より最強の楯にしました。右の血液の瓶は、後にアスクレピオス(へびつかい座の神話参

 照)に授けました。

 その後、ペルセウスとダナエはアンドロメダ姫と共に、祖国のアルゴスに帰国しました。アクリシオス王はペルセウスに殺

 されると思い、ラリサへ逃げ出してしまいます。その後、ラリサで行われた競技会に出場したペルセウスが投げた円盤がそ

 れて観客の老人に当たって死んでしまいます。その老人がなんとアクリシオス王だったのです。神託通りになってしまいま

 した。自分のお祖父を殺してしまったことに恥じ、国の王にはなれないと、ティリュンスの国王メガペンテースと国を交換

 して貰い、ペルセウスは、ティリュンスの国王となりました。そして死んだ後、アテナによって星座にして貰いました。

 

 秋の星座でケフェウス座、カシオペヤ座、アンドロメダ座、ペルセウス座、ペガスス座、くじら座が夜空を飾っていますの

 で、秋に星空を眺めると、エチオピア王家の物語を思い浮かべてはいかがでしょうか。

 ペルセウスとアンドロメダ姫の孫がヘラクレスです。(ヘルクレス座の神話参照)

 ペガススにはまだ神話が続きます。

 海神ポセイドンの息子ヒッポノオスが誤って兄弟のベレロスを殺してしまいます。それ以降、ベレロスを殺した者という意

 味のベレロポンテスと呼ばれるようになります。ベレロポンテスはティリュンスの国王プロイトス(メガペンテースの父)

 の元で兄弟殺しの罪を清めて貰います。プロイトスの妃が気にいって誘惑するのですが、相手にしなかったために、仕返し

 するため、ベレロポンテスに襲われそうになったと王に嘘の報告をしました。

 プロイトス王は、ベレロポンテスに手紙を持たせて、リュキア国イオバテス王の元に行かせました。手紙のにはベレロポン

 テスを殺して欲しいという内容でした。しかし、表立った理由もなく殺せないので、キマイラ(頭はライオンで山羊の胴体

 で蛇の尻尾で、口から火を噴きます。頭はそれぞれ3つあったとも)を退治するように命じた。キマイラはテュポーンの娘

 であると言われています。

 困り果てているときにアテナからの助言で、ペオレーネの泉で水を飲んでいるペーガソスを捕らえて、アテナから金の手綱

 を授かり手なずけた。その天馬ペーガソスを操り、上空からキマイラの口の中に、鉛を付けた矢を放ちました。口の中に入

 った鉛が溶けて喉を塞ぎ、窒息して死んでしまいます。退治したベレロポンテスにイオバテス王はリュキア兵を待ち伏せさ

 せていましたが、全て殺してしまいました。イオバテス王の元へ報告に帰ると、王は驚愕してプロイトス王に頼まれたこと

 を明かし、謝罪で娘を妻にしました。

 ポセイドンから天馬ペーガソスを譲り受け、調子に乗ったベレロポンテスは、天馬ペーガソスに乗って天空の神の国へ行こ

 うとしたことから、怒ったゼウスが虻を放ち、ペーガソスの鼻を刺しました。驚いたペーガソスがベレロポンテスを振り落

 として、落馬したベレロポンテスは、そのまま地面に落ちて死んでしまいました。天馬ペーガソスはそのまま神の国へ行き

 ペガスス座になったと言われています。星座になってからも、ゼウスのために働き、雷雲を世界各地に運びました。

 また、ポセイドンの命令で、天まで届くような山を蹴って、低くしたともいわれています。その1つの山がテスピアイ地方

 ヘリコン山で、ペルセウスの祖母が生まれた場所とされ、ナルキッソス(ナルシストの語源)が自分の美貌に恋をした泉も

 あると言われています。

 



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