流れ星を見よう

 流れ星とは

    流れ星(流星)とは、夜空に一瞬の閃光が走る天文現象です。

 その正体は、主に直径2〜3mm程度の大きさの隕石が、地球の大気圏に秒速20km前後の猛スピードで突入してきて、

 前方向の空気が超圧縮されて高温になり、ガスがプラズマ化して発光しながら燃え尽きる現象です。

 隕石の大きさが意外に小さく思われるかもしれませんね。

 ピストルの弾のスピードが秒速8kmといいますから、凄いスピードです。流れ星の中には秒速70kmで突入してくるもの

 もあります。

 中には大きな隕石もあり、とても明るく輝き「火球」と呼ばれ、流れた後に煙のような「流星痕」を残すものや、昼間でも

 見えるもの、雷鳴のような「流星音」が聞こえるものなどがあります。

 ロシアの隕石のように被害がでるものは非常に珍しい現象です。被害にあわれた方々には恐縮ですが、あの映像を見れたこ

 とは奇跡に近いです。

 ゆえに、流れ星とは夜空の星々や星座の星が流れているいるわけではありません。

 燃え尽きずに地球に落ちてきたものが隕石や隕鉄など、材質の違いで呼び名が変わります。

 この隕石を彗星などがばら撒いた場合は、同じところにたくさん集まっており、そこに地球が太陽の周りを公転しているとき

 に近づくと、たくさんの流れ星が見られる流星群となります。

 以上の理由で、流星群は地球の公転周期に合っているため、だいたいの日時が決まっておりその隕石群のある方向も決まって

 いるので、地上からは飛んでくる方向も一点から放射状に流れてくるように見えます。この一点を「輻射点」や「放射点」と

 いいます。

 この一点の場所が星座の方向にあることから、その星座の名前を使って「〜座流星群」と呼ばれます。

 たとえば夏には「ペルセウス座流星群」や冬には「ふたご座流星群」などがあります。なので、流星群と星座は見える方向が

 同じだけで、関係はありません。

 また、放射状に飛んでくるように見えるのは電車の線路と同じで、平行線なのに遠くに行くほど先で一点に見えることからで

 流星群も地球に対し平行に飛んできています。

 ペルセウス座流星群のように星座(輻射点)が北側にあっても、流れ星は大気圏の突入場所によって発光する位置が変わりま

 すので南に見えたり東に見えたり、長く流れるものや短いものなどさまざまです。

 また、流星群ではない単独流星もあり、散在流星などと呼ばれています。

 私は大気の層で弾き飛ばされた「への字」に曲がった流星や、満月クラスの明るさの流星などを見たことがあります。

 流れ星を見たくても、いつどこにどんなものが流れるのかわかりません。流れ星を見るには有名な流星群の極大日に安全な

 場所で、できるだけ暗くて視界の開けた満天の星空が見えるところに、ござやレジャーシートなどを敷いて真上を見るのが

 おすすめです。真っ暗なので、人や車に踏まれないように注意が必要です。

 月明かりも邪魔になりますので、月のない時間帯にあわせて観測するのも、たくさん見れるこつです。。

 余談ですが、隕石ではなく人工衛星が落ちてくることもあり、有名なのは1985年10月8日に、プロ野球のナイター中継中

 に人工衛星が落下して、野球が中断されてテレビカメラが落下映像を映していたこともありました。

 このホームページを参考にして、たくさんの流れ星を見ていただければ幸いです。

 PS.流れ星に願い事を3回言うと願いが叶うといわれていますが、その昔、神様の国が天空にあると信じられていた時代の

 ことで、天から落ちてくる石はきっと神様の国から落ちてきたものだと人々は思い、流れ星に願い事をする風習があったそう

 で、それが日本に伝わり願い事を3回言うようになったとのことです。
 


下の表には1年間の主な流星群をまとめました。

    主な流星群 
    流星群名   流星出現期間   極大日  1時間に見える
  最大流星数
  母天体
 1月   しぶんぎ座流星群   1月1日〜1月7日   1月4日頃   40個/h   不明(小惑星 2003EH1?)
  4月    4月こと座流星群   4月15日〜4月25日   4月22日頃   10個/h   サッチャー彗星(C/1861G1)
4〜5月   みずがめ座η流星群   4月25日〜5月17日   5月6日頃   5個/h   ハレー彗星(P1/Halley)
 7〜8月    やぎ座α流星群   7月3日〜8月15日   7月29日頃   少ない   不明(小惑星2101や45Pが候補)
  みずがめ座δ流星群   7月12日〜8月19日   7月27日頃   5個/h   マックホルツ1彗星(96P)
  ペルセウス座流星群   7月17日〜8月24日   8月13日頃   50個/h   スイフト・タットル彗星(109P)
  8月   はくちょう座流星群   8月3日〜8月25日   8月20日頃   少ない   不明
  10月    10月りゅう座流星群
 (ジャコビニ流星群)
  10月6日〜10月10日   10月8日頃   少ない   ジャコビニ・ジンナー彗星(21P)
  オリオン座流星群   10月2日〜10月30日   10月21日頃   40個/h  ハレー彗星(P1/Halley)
10〜
11月
 
  おうし座南流星群   10月15日〜11月30日   11月5日頃   5個/h   エンケ彗星(2P)
  おうし座北流星群   10月15日〜11月30日   11月12日頃   5個/h   エンケ彗星(2P)
  11月   しし座流星群   11月10日〜11月25日   11月18日頃   10個/h   テンペル・タットル彗星(55P)
  12月    ふたご座流星群   12月5日〜12月20日   12月14日頃   80個/h   フェートン(3200)
  こぐま座β流星群   12月17日〜12月25日   12月22日頃   少ない   テンペル彗星(8P)
    散在流星        


 流星出現期間とは、流れ星が観測できる期間ですが、極大日を含めてその年によって多少前後します。

 また、流星出現期間中は山型に流れ星の数が増えていき、山頂が極大日になります。

 また1時間あたりの最大流星数は、極大日に熟練の観測者が数人で観測した1時間に確認できる流れ星の数で、空の明るさ

 や観測者のなれなどで変わります。

 しかも流星群には当たり年があり、しし座流星群のように33年?に1度大流星雨となるものもあり、過去の観測から1時間

 あたり数十万個もの流れ星が流れた記録も残っています。それは夜空の星が全て落ちてくるようだったそうです。

 日本では2001年に1時間あたり2000個の流星が観測されましたが、私が観測していた奈良県南部は曇り空で、雲間から

 たくさんの流れ星が見えていました。

 母天体とは、流れ星を子供とすると、親になる天体のことで、この天体が宇宙空間を移動したあとに残したちりが、宇宙に

 ただよっています。そこへ地球が太陽の周りを周っているので近づいて来ると、地球の重力に引かれて地球に落ちてきたのが

 流れ星になります。

 



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